年月日: 2006.08.31
行程: モミノキ台出発(13:00)〜黒尾谷岳(14:00)〜南月山(14:59)〜稜線ぶらぶら〜下山開始(15:40)〜黒尾谷岳復帰(16:24)〜モミノキ台帰着(17:07)
病院で糖尿病の治療プログラムを受けるようしつこく会社の健康管理室から言われながらも、この2年ほど無視。病院に行ったところで言われることは決まっており、血液検査の結果を見ればどういう状況にあって何をすべきか自分でも判る。糖尿病(境界型)は自分の遺伝的体質をわきまえた上で自己摂生するしかないのである。とは言え、あまりに無視し続けるのも失礼だし、今年の検診結果がおもわしくなかったこともあって、その後の状態を知るべく休みを取って病院へ。早く検査が終われば、せっかくの休みでもあるし天気も良いのでそのまま山歩きに行くつもりであった。ところが、病院を出たのが11時過ぎ。現地スタートは午後になるので、時間と相談しながらの山歩きとなる。
行く先は那須。30日の新聞で那須の峰の茶屋付近でエゾリンドウが見頃だと紹介していた。尾根に咲くエゾリンドウを期待しての山歩きである。人がうじゃうじゃ居る峰の茶屋は行きたくないので、似たような場所である南月山に黒尾谷岳経由で登ってみよう。未訪の場所でもあるし、短時間で歩けそうな静かなコースだ。
あけぼの平の交差点がどれか判らず分譲地の中をウロウロし、やっと登山道入り口であるモミノキ台に到着。方向転換を考えると3台駐車するのがやっとの狭い場所。先着の車が一台居て、中に人が乗っている。どうやら朝早く登って下山した人が昼寝しているらしい。準備をして出発したのは13:00。遅くとも18:00までには下山したいので、歩けるのは最大で5時間。
登山道は判りやすく、刈り払いも行われている。歩く人は多くないようで、荒れはほとんどない。急傾斜はジグザグになっていて、快適に辿れる登山道である。黒尾谷山はミヤコザサ主体の林生なので、雰囲気も良い。中腹までカラマツの植林地帯があり、上部のミズナラ・ブナに大木が見られないことから、大規模に人の手が入った歴史があるらしい。標高差約510mを一気に登るのでつらいが、適度に南や北の視界が開ける場所があるのであまり退屈はしない。山頂近くでエゾリンドウがちらほら咲いているが、ちょっと貧弱だ。トモエシオガマの群落もある。ホツツジが満開。山頂からの眺望は無い。
南月山に続く連絡尾根稜線部はアズマシャクナゲに覆われている。登山道は概ね稜線の西側にあり、ほぼフラットで快適。西から吹く乾燥したそよ風が気持ちよい。南月山の東尾根に上がると茶臼岳がよく見える。
北側斜面の薙ぎが稜線に迫っているので、崩落状態を良く確かめないと危険だ。この辺りでトリカブト、エゾリンドウ、イワインチンが咲いている。イワインチンの鮮やかな黄色が美しい。7月末頃に来ればシモツケソウも楽しめそう。
南月山到着がほぼ午後3時で、当然のことながら他に登山客の姿無し。時間的・体力的に白笹山まで往復可能と思われたので中間地点まで進んでみたが、南月山から白笹山に至る尾根は東側が延々とクマイザサの藪となっていて高山植物は期待できない。引き返して日の出平方面の風衝地をぶらぶら。西側から強い風が吹くために西側斜面にハイマツが多い。赤や黒の溶岩屑に覆われた礫地の東縁にイワインチン、シモツケ、シモツケソウなどが生育する。
コンビニのスパゲッティの容器が袋ごと溶岩の塊の下に捨ててあった。スパゲッティが腐りかけの状態なので、今週登ったどこぞのバカが捨てたらしい。かなり悪質な野郎だ。中が汚くて、おまけにビニール袋を所持していなかったので、申し訳ないが持ち帰れず。
帰りは順調。黒尾谷岳への登り返しがつま先を休める効果となり、涼しい風にも助けられて快適。南月山から約1時間半で駐車地に帰着。
エゾリンドウ期待で登ってみたのだが、残念ながら南月山にはエゾリンドウが少ない。黒尾谷岳から南月山までの連絡路にちらほら見かける程度。