氷室山神社参拝道(2006年12月)

年月日:    2006.12.30

行程:     大戸川沿い(北緯36度31分42秒,東経139度29分10秒付近)のスギ植林地取り付き(10:00)〜830m級ピーク到達(10:58)〜1,030mピーク北西斜面で引き返す(12:05)〜934mポイントから東の谷に下り舗装林道へ抜ける(12:42)〜舗装道路を歩いて車に帰着(14:05)

寒くて気乗りがしないものの、運動不足解消のため年末に低山歩きにでかけた。行く先は足利。MTBも利用して烏ヶ森の住人さんが織姫神社から名草巨石群まで歩いたコースを辿ってみようと思ったのだが、足利は遠い。氏家から1時間半はかかる。朝飯食って血が胃腸に集まっているので、車の運転をしていて眠くてしょうがない。とりあえず足利までは行ってみたものの、なんとなく思い描いていたイメージと違う。山並みも魅力を感じない。初めての場所で道路地図を見るのも、MTBを置きに行くのも面倒くさくなり、行くあてもなくUターン。今後足利方面の山に登ることはないと思う。

地形図を一切所持していないので、一度歩いたことのある氷室山神社の参拝道でも辿ってみようかと思い、秋山川沿いの大荷場木浦沢線に進入。しかし、秋山側のどこから取り付けばよいか見当がつかない。林道・牛の沢出原線を通って作原側に抜け、大戸川沿いに蓬莱山方面に車を進める。蓬莱山を過ぎてしばらく行くと、土砂崩れのため進入禁止になっていたので、少し戻ってスギの植林地に取り付くことにした。

浅い谷筋に細い作業道がジグザグについているので、急登ではあるが順調に登れる。気温が低いのも好都合。強い風を避けながら640m級ピーク東の鞍部を経由して830m級ピークを目指す。積雪は数cmで歩くのに支障はない。830m級ピーク直下の藪がうるさいので植林地の斜面を横切り北側の尾根に抜けた。秋山側斜面が大規模に伐採・植林されたばかりで眺めがすこぶるよろしい。

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尾出山と825mピーク  10:59


尾出山を眺めるには最高の場所。歩いてみて印象の薄い山であるが、南側の姿は秀逸。隣に植林された女性的な形状の825mピークが並ぶことで鋭角な尾出山が引き立つ。夫婦が並んでいるかのようだ。825mピークの一本の筋は植林の境目に残された広葉樹の帯である。

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850m級ピークから見る秋山川の谷  11:10


正午に引き返す予定で、行けるところまで北上してみる。今回はできるだけ距離を稼ぐため、徹底して参拝道跡をトレースする。参拝道は徹底してピークを巻くようにつけられている。楽である反面、急な斜面を横切る場所が多いので気が抜けない。約3年前に氷室山から下ってきた時の記憶を確かめながら順調に進む。このままのペースならば12時半頃には氷室山神社に到着できそうである。白黒斑模様の動物が逃げていった。雪面の足跡から犬であることは間違いない。猟師の姿が見えないから野犬なのだろうか?この季節に人里離れた場所に犬が単独で生活できるとは思えないが。

1,030mピークは南側からぐるっと巻いていく。落ち葉に覆われた急な南斜面は道形が消えかけていて滑りやすく緊張する。北西斜面は凍てついており、足幅2足分の傾いた道形にうっすら雪が被っていて滑りそう。滑っても滑落は数mで済みそうなのだが、どうも嫌な予感がする。氷室山方面は雪雲で青空が見えないし、冷たい強風が吹きつけ風花も舞う。「気持ちよくなければ山歩きする意味無し。」という主義につき、あっさり退却決定。

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1,030mピーク南側を巻く参拝道  12:13


取り付きから尾根に上がる際、谷奥まで林道が延びているのを確認済み。現在地から見えないものの尾根から簡単に降りられそうなので、最寄の植林地から降下してみることにする。1,030mピークの南のピークから西に尾根が派生している。この尾根の東側斜面が植林地になっており、東側の沢に降下してみた。意外にも水が流れていて、間伐材が倒れこんでいて少々歩きにくい。

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間伐材の倒れこむ沢  12:33


この沢の底には古い石積みと段々の狭い平坦地が残されている。山葵田の跡だ。林道が整備されていなかった頃に標高800mを越えるこの場所で山葵を栽培していたという事実に驚く。

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山葵田の跡   12:36


左手から別の沢が合流する地点で広い作業道に抜け、楽に舗装林道まで降下。

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舗装林道への出口  12:42
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宝生山方面  12:47


林道歩きは快適で時間短縮になると期待していたのだが、路面が凍結していて少々危険、且つ距離も長いので時間がかかる。旗川は本格的な山岳渓流であり、熊穴の滝、遮断滝、雨乞いの滝など見物しながら帰着。

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13:39
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13:40


山野・史跡探訪の備忘録