高原山 某川 (2008年5月)

年月日: 2008年5月18日(日)

行程: 入川地点(10:25)〜第二の滝(14:53)〜林道の橋(15:21-15:45)〜尾根下り〜車に帰着(16:48)

土曜日は午後から雷雨となり、夜遅くまで断続的に雨が降っていた。元々用事があって遊びの予定が無かったので好々。日曜日は午後から晴れるとのことだが、すっきりと晴れることはなさそう。山歩きは止めて近場でフライフィッシングをすることにした。行く先は高原山のX川。前回は最初の滝で引き返したので、今回はその上流の林道の橋まで釣り上がる予定。渓流釣りのウェーダーは持たず、ウェットの鮎タイツで釣り上がり、帰りは山歩きスタイルに着替えて既知の左岸の尾根を下ってくるつもり。

この川は堰堤が多く、入川地点からしばらくは堰堤下のプールが主なポイントとなる。前回引き返した滝以遠で釣るのが目的だったので堰堤を無視していくつもりだった。ところがある堰堤下のプールでライズを目撃してしまった。なんとなく釣れそうな気がして堰堤下に向かい釣り支度。最近老眼の症状も出始めて近眼の眼鏡をかけたままだとフライのアイにラインを通せない。悲しいねぇ。

小型の虫がたくさん水面を飛んでいるので、魚は今はこいつを主食としているらしい。持ってきたフライはずっと大きい。最初のキャストで反応が無かったので、やっぱりダメかと思いながらキャストし直したら喰ってきた。正体はニッコウイワナ。この川でイワナを釣ったのは初めてである。ハッチの盛期でたらふく虫を喰っているようで、お腹が膨れていた。


この奥の堰堤群は釣れそうな感じがしないのでさっさと巻いて上流へ移動。川沿いに目立つ花は青紫のラショウモンカズラと白いコンロンソウくらい。


ボサ川のイメージが強かったが、堰堤群を過ぎるときれいなナメがあったりして雰囲気の良い沢である。両岸がスギ・ヒノキの植林地帯なので奥山という感じはしない。

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前回退却した滝を右岸側から越えていく。踏み跡の乱れが新しい。ということは先行者が居るのか?入川地点には他に車が無かったのだから、いったいどこから入川したのだろうか。

先行者がいるせいか魚の反応が無い。遠投におあつらえ向きのポイントで久々にライズ発見。数投で喰いつきがあった。2匹目のニッコウイワナとご対面。

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この後はフライに反応はあるものの針掛かりしない。合わせる前に魚がペッとフライを吐き出しているのだ。この反応の速さはヤマメに違いない。こんな上流までヤマメが棲んでいるとは驚きだ。

乾いた岩が足跡サイズで濡れているのに気づいた。先行者はこんな奥まで遡行しているのか。耳を澄ますとチリンチリンという熊避け鈴の音が聞こえる。上流を見やると2名の先行者が居た。困った。彼らに合わせていると時間が足りなくなりそう。左岸のヒノキ植林地を登りトラバースして、十分に距離を置いて先行した。

反応はヤマメのみ。相変わらず合わせが遅く、スッポ抜けてフライが木の葉に引っ掛かるパターンの繰り返し。下手だな。そのうち2番目の大きな滝に至った。

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釜が大きい。いかにも何か潜んでいそうな雰囲気だが、この釜は右岸側に良い足場があって春先から餌釣りで狙われているようだ。ここもヤマメの反応があっただけ。あきらめて上流の橋を目指す。

両岸に林道が見え、前方に橋が現れた。これで今日の遡行はおしまいか。橋の奥にある小滝の釜で本日最後のキャストを試みる。


最初の喰いつきは空振り。ダメ元で落ち込み近くにキャストし直したら別の魚が喰ってきた。正体はやはりヤマメだった。


山歩きスタイルに着替え林道を歩いて左岸尾根に上がった。ここから先は数年前に探索したことがある既知の場所。昔の道跡や植林の際などを適当に歩いて高度を下げ、鹿避けネットで林道が遮られている場所の近くから作業道支線を辿って沢に降下。降りた場所は偶然にも車を置いた場所の対面だった。

植林地の中はウドやモミジガサ等の山菜類が豊富。高原山の良さを見直した一日だった。

山野・史跡探訪の備忘録