釈迦ヶ岳(高原山、2009年2月)

年月日: 2009年2月7日(土)

行程: 林道守子線の峠(09:57)〜守子神社(10:19)〜守子分岐(10:40)〜前山(11:25)〜釈迦ヶ岳山頂(12:45-13:15)〜前山(13:59)〜峠に帰着(14:54)

この週末は山登りを予定していなかったものの、土曜の用事が消えたので暇ができた。どうやら土曜日は天気がよさそうなので、朝起き上がる気力があれば釈迦ヶ岳方面にでかけてみようかと考えた。

朝7時頃に目を覚ましてチンタラと準備しているうちに空が晴れ上がってきたので9時に出発。自宅から日光連山は良く見えるのだが、北側の山々は障害物があって見えない。少し車を走らせると田園地帯なので福島県境方面が全て確認できる。本日は予想以上に良い天気で、県境の山々に雲がかかっていない。大倉山や日留賀岳、鹿又山が真っ白で美しい。高原山はどうかというと、雪がとても少ない!この冬の降雪量はそこそこあったはずだが、最近はあまり降らず融けてしまったようだ。ということは・・・・、登りやすいってことだな。ひょっとしたら雪の締り具合も良くて春の残雪期並みの歩きが可能かもしれない。

林道守子線は全く雪が無く峠までスイスイ。標高800mでも日陰に雪がほとんど残っていない。途中から残雪歩きになるので、濡れるのを避けるため今回は登山靴を使用せず、安全長靴とアルミワカンの組み合わせで行く。安全長靴はつくりがしっかりしているし、30cm程度踏みぬけても濡れないし、インナーソックスを履けばとても暖かい。高い登山靴より優れもの。

標高1,100m辺りから雪に覆われている。これは4月頃の残雪歩きとまるで同じだ。雪の締り具合は最高で、薄い場所でも踏み抜けることはない。日照で表面が適度に柔らかくなっているので、斜面の方位を選べばスパイクの無い長靴でも順調に登っていける。2008年の残雪期に踏み抜けて疲労し足が攣ったのに較べるとはるかに楽である。

いつもながらきつい前山の詰めを抜けて、ようやく釈迦ヶ岳を間近に拝めるようになる。

画像
前山1,435mポイントから見た釈迦ヶ岳


不気味に感じる程にに空が青い。間違いなく登頂できそう。

前山を下った鞍部から先は雪の締りが表層に限られており踏み抜けやすい。1,498mポイント手前でワカンを履いた。

尾根にはサラサドウダンの木が多い。昨年、サラサドウダンの実がクリンと上を向くことをWeb情報で知ったのだが、本当だ。サラサドウダンが咲く時期も紅葉がきれいな時期にも登ったことがないので今年は是非見てみたい。

サラサドウダン
登ってきた権現沢右岸尾根(標高1,750m付近から)


山頂直下ではサラサドウダンやダケカンバの潅木の樹氷がキラキラと輝いて美しい。

日光方面
西平岳(標高1,750m付近から)


中岳に向かう稜線に達すると鶏頂山越しに県境や会津の山々の景色がお出迎え。本日の清澄度は昨年の残雪期に登った時には及ばないものの、なかなか素晴らしい眺めだ。山頂にはトレース無し。最高のご褒美である。

鶏頂山と会津方面の山々
前黒山・男鹿山地方面
帝釈山地


社にお参りし、お釈迦様にご挨拶して昼食。午後1時近いのでもう誰も来ないだろうと思って一等三角点に腰掛けてパンを食べていたら、北側から男性1名が現れた。この方、日焼け防止に顔を完全に隠していたのでお顔は拝見できず(小生もサングラス掛けたままだから似たようなものだが)。冬に登ったのは3回目だが、他に登山客が居たのは初めてとのこと。しばらく2人で山座同定。この方は会津方面の山々にも精通しているようであった。

彼は静かな山頂を期待して登ってきたはずだから、当方はお先に退去。下りは雪が消えるところまでワカンを装着したまま。前山の下りで掌サイズの足跡を見つけた。指の痕までくっきりしている。結構大きなクマが活動中のようだ。上空には薄い雲が流れるようになったが尚仁沢右岸尾根は陽射したっぷり。順調に帰り着いた。

山野・史跡探訪の備忘録