奥多摩駅〜大岳〜御岳山〜日の出山〜麻生山〜金比羅尾根〜武蔵五日市駅

年月日: 2010年10月17日(日)

行程: 奥多摩駅発(07:20)〜鋸山(09:29)〜大岳(10:25)〜鍋割山(11:05)〜奥の院(11:25)〜御岳山から関東ふれあいの道に入る(12:08)〜日の出山(12:38)〜麻生山(13:13)〜タルクボの頭・680m・新秩父線18号鉄塔(13:42)〜金比羅山(14:48)〜武蔵五日市駅(15:32)

16日が出勤日であったため週末は栃木には戻らず。川崎に単身赴任している間に26年振りに高尾山でも行って見ようと思い、地形図を眺めてみたが、高尾山以外はほぼ全て植林地帯でつまらなそう。少し北側に有名な御岳山があることを思い出し、一度はどんな場所なのか訪ねてみたいと思い御岳山を中心に奥多摩の縦走コースを検討した。奥多摩には25年前に一度だけ行ったことがあった。250ccオフロードバイクの馴らし運転兼ねて地図も持たずに適当に走っていたら奥多摩に入り込んだ。覚えているのは植林された谷間と奥多摩湖の橋を渡ったことと、頭痛に襲われて意識朦朧としてやっと寮に帰り着いたことくらい。あまりにイメージが悪くてその後再訪することは無かった。25年経ってハイキングしたらどんな印象を抱くだろう。

新鮮な出会いを大事にしたいので予備知識はできるだけ仕入れずに行く。出発前に確認したのはコース上に通行不可能の場所がなさそうであるということのみ。出発地の奥多摩駅まで交通手段はJRのみで、西丹沢に行くよりはるかに安いし時間的にも近い。武蔵小杉駅5:19発に乗って立川と青梅で乗り換えて奥多摩駅7:17着。同乗していた登山者はほぼ全てバスに乗り換えてどこかに向った。

本日のコースの最初の関門となる愛宕山神社に至る前に、草むらに埋もれる変てこなオブジェ群と急な階段がお出迎え。


送電線の下を通る辺りの開けた空間にはセキヤノアキチョウジがたくさん咲いていた(御岳山神社の参道傍にも多数生育している。)。


植林地に入るとサラシナショウマの穂状の(というかコップブラシみたいな)白い花があちこちに目に付く。ということは7〜8月頃に来ればいたるところでレンゲショウマを見ることができるかも。

標高600m付近で見たサラシナショウマ


鋸山は植林で眺望の無いつまらない山。大岳に近づくと尾根道の雰囲気が良くなるが、尾根の少なくとも片側斜面は植林されている場合がほとんど。


大岳山頂には御岳山経由できた先客が10名ほどいた。あいにく清澄度が低いので休まず通過。ここから延々と登ってくるハイカーとすれ違うようになる。狭い大岳山頂が人で溢れてしまったのではないだろうか。

何の説明もなかった(ような気がする)が、大岳神社の廃れた雰囲気が良い。ボロボロになりかけた社殿前にあるものは狛犬にしては可愛い。他者の記録によると狛狼だそうで。秩父の山犬(狼)信仰の流れを汲む神社であるらしい。


この写真を撮影中にカメラバッテリーのアラームが出た。てっきり予備バッテリを持ってこなかったと思い込み、この後は数枚しか撮影せず。

大岳山荘は廃屋然として営業はしていないらしい。トイレだけ開放されている。鍋割山は山頂にある大きなミズナラの木以外に特徴の無い植林の山。山頂に石祠がある奥の院のピークは明るく多少眺望が楽しめる。その少し下にある奥の院にはあまりありがたみを感じない。"奥の院"なる響きに誘われて登ってくるハイカーが少なからずいるが、行く意味はないと思う。すれ違う人に「どうでした?」と聞かれたが、本当のことを言うとかわいそうなので答えられなかった。

画像
奥の院ピーク (11:27)


御岳山に詣でたが、特筆すべきことなし。有名な場所なので記述省略。

日の出山の山頂はちょうど昼時ということもあって大勢のハイカーで賑わっていた。日の出山から真っ直ぐ金比羅尾根(麻生山方面)に入る道は存在しない。道標の金比羅尾根の表示も途中から消えてしまう。???。地形図を良く見て少し戻る感じで連絡路を通って目的の道に入った。これ以降は延々と緩い下り基調で、ピークに寄らなければ距離を稼げる。但し、全て植林地帯であり山並みを眺める場所はほとんど無い。

御岳山から日の出山に向う途上で見たサラシナショウマ
日の出山〜麻生山の歩道


麻生山に正規の登山道は無いが、尾根筋に踏み跡があり、山頂には団体様が陣取っていた。麻生山から金比羅山までは誰にも遇わず。タルクボの頭に寄っている間にトレランらしき者が下っていく足音を聞いたのみ。

金比羅山の琴平神社で一休みしてから里に下った。予想より1時間以上早く武蔵五日市駅に到着。

武蔵五日市駅は観光客で賑わっていた。こちらも奥多摩駅と同様、ハイカーがバスに乗り換える拠点らしい。ハイキングコースをチャリで走るために大きな非対称の袋にチャリを詰めて電車で移動する連中の姿も目立つ。

15:55の快速ホリデーに乗った。寝過ごして国分寺から立川に戻り、南武線始発に余裕で座って武蔵小杉に帰着。

初秋の雰囲気を楽しみながら長い距離を快適に歩けた。今回は初めての奥多摩ハイキングで植物観察等で興味が持続したが、延々と植林尾根歩きだったので丹沢に較べると開放感が不足気味。たぶんもう行かないと思う。

山野・史跡探訪の備忘録