磐梯町・滝尻川の蛇追ヶ滝(不動滝)小屋川の滑滝

年月日: 2012年8月15日(水)

行程: 蛇追ヶ滝〜(車で移動)〜アルツ磐梯スキー場(駐車地)から小屋川左岸側ゲレンデを登る〜廃道をしばらく辿ってから小屋川へ降下〜とび滝〜ゲレンデに復帰〜旧土田村の石祠〜駐車地

今年の夏休みは天候が安定しないため、山中泊を前提とする山歩きは考えられない。出身地の魅力再発見でもしようか。13日の発汗しまくりの山歩きの疲労がまだ抜けていないので、昼近くになってぶらりと隣の磐梯町にでかけた。

最初に向かったのは滝尻川の蛇追ヶ滝(不動滝)。アルツ磐梯スキー場入口の近くに案内がある。1ヶ月前、小屋川の滝群を見物した後で訪れたのだが、疲れていたので歩く距離が長く感じられ、せっかく着替えした服を汗で濡らしたくなかったので途中で戻ってしまった。入口から滝まで途中に一切案内が無いし、滝尻川沿いの歩道も夏草に被われているので、初めて来た人は本当に滝に行けるのか疑わしく思うだろう。実際に歩く距離は長くはない。渡渉点を過ぎて程なく滝に至る。滝手前で道が無くなるように見えるが、左岸斜面の藪中を登る道の続きがあり、滝下に安全に接近できる。

画像
蛇追ヶ滝(不動滝)


小規模な沢だから水量がやや乏しいのはいたしかたないが、立派な側壁を持ち、落差があって美しい滝だ。右側に弟分が控える。陽光に照らされた沢の水が少し濁っているのが惜しまれる。上流にメローウッドGCゴルフ場があって、ゴルフ場の溜池の淀んだ水が混じっているためであろう。

蛇追ヶ滝を見て気を良くし、その勢いで前回見逃した小屋川の滑滝を見に向かう。今回は最初からゲレンデを登っていった。1ヶ月前、シジミ蝶が群れていた草原はバッタだらけ。ギボウシ、ウバユリが咲いている。ヤマユリの花も残っていた。ヨツバヒヨドリは満開だが、まだアサギマダラの姿はない。


5mほど前方の草むらでかすかに物音がする。黒っぽい動物がいる。クマだ。当方は作業道を歩いてきたので、奴も気付いたばかりらしい。こちらに出てきそうな動きだったので、ササッと10mほど後退して様子見。奴は安全が確保できたので、しばらくして森に逃げて行った。気付くのが少し遅れていたらお互い不幸な出遭いをするところだったな。

前回確認した廃道入口の近くから小屋川右俣の左岸尾根を下る。滑滝の左岸は切り立った崖であるため、下流側の藪斜面を下って近づく。滑滝は近くで見ると最下段しか見えずなんとも冴えない滝である。左俣との合流点右岸側の藪岸上からかろうじて全景を収めることができた。落差も見栄えもF2の方が優るように思う。

画像
小屋川右俣・滑滝


ゲレンデに復帰して、神社マークの正体を探りに向かった。ゴールドラインに達する寸前にブナの大木が茂る一角がある。

画像
神社マークのある場所


木立の中にある社に向かう参道は藪化して判別できない。


祠は嘉永八年に土田村(現猪苗代町土田地区)が建立したものだ。我がご先祖様が建立した山ノ神に出逢うとは思わなんだ。ここ数年はだれも手入れしていないようであるのでお掃除してあげた。お賽銭の製造年で最も新しいものが昭和47年であった。かつて押立温泉から中ノ湯に向かう登山道があったが、ゴールドラインが建設されて以降辿る者はなく、今は地形図に破線としてその名残を見るのみである。

山野・史跡探訪の備忘録