磐梯山・渋谷口から沼の平往復

年月日: 2013年7月11日(木)

行程: ファミリースノーパークばんだいx2(旧磐梯国際スキー場)駐車地出発(09:50)〜渋谷口登山道の標示(10:30)〜火口壁から退却(12:40)〜渋谷口登山道の標示まで復帰(13:40)〜三つ葉ゼりとワラビ採り(約1時間)〜駐車地に帰着(15:30)

早朝、携帯電話で降雨レーダー、天気図、ダム放水量を確認して本日の三面川のアユ釣りは不可能と判断し、猪苗代に戻った。

会津も曇り空ではあったが、一時日差しが望めそう。吾妻山は天気悪そうだが、磐梯山の南面は明るい。旅行にでかける前に野球親爺さんの磐梯山登山の記事を見て渋谷コースを勧めたばかりであったので、実家に戻る前に久しぶりにワラビ採り兼ねて渋谷コースに行ってみるか。大磐梯(山頂)に雲が掛かっているので、山頂には行かずに沼ノ平の植生を観察して戻ってくるつもり。

琵琶沢に砂防堰堤が建設されて以降しばらくは(1990年代前半まで)旧磐梯国際スキー場(現ファミリースノーパークばんだいx2)の中を通る林道の終点まで車で上がれたのだが、現在は車で進入できない。猪苗代スキー場より若干低い場所から登ることになる。林道の草の踏まれ方から察するに、渋谷コースは通行禁止の火口壁ルートを除いて最も利用登山者が少ないのではないだろうか。

第二リフト(現役)と第三リフト(運用していない)の中間(866mポイント近く)に有ったはずの登山者カード入れが無くなっていた。林道を進入禁止にしたため、スキー場下の車止めの近くに移転したと思われる(2017年に確認)。

ちなみに、2013年現在の地形図の記載が不正確であるので以下に注記する。@ 969.7m三角点と1330mポイントを経由する破線路は数十年以上昔の道筋であって現存しない。A 866mポイントの林道終点の先もしっかりした道が琵琶沢の最奥の砂防堰堤近く(1035mポイント付近)まで延びており、地形図の破線路はその一部である。地形図の破線路末端辺りに渋谷口道標が存在する。1980年代にオフロードバイクで来たときは終点に登山道入り口があった。つまり、沼ノ平に至る現役の渋谷口の登山道は、1980代から存在しているにも関わらず地形図には記載されていない。

スキー場を抜けて程なく、右手に沼があってモリアオガエルが生息している。鳥海山よりも季節の進行が早くて泡玉は全て落下していた。水面近くをイモリかサンショウウオのいずれかが多数泳いでいた。落下したオタマジャクシの多くがこいつらに捕食されてしまうのだろうな。

登山道の標示まで40分も要した。

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渋谷口登山道


谷底にある登山道は夏草に被われている。猪苗代ではシカが生息できないためマダニを見ることは滅多にないのだが、琵琶沢沿いのチシマザサの筍目当てにクマが来るためか、過去にこの登山道でマダニを見たことがある。今回はマダニの姿はなかった。

沼の平に至る前に水場が一か所存在する。この水は湧水起源で清冽。でもあまり美味しくは感じない。尚仁沢の湧水と同レベルだろう。

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色の淡いガクウラジロヨウラク


沼ノ平は立っていられないほどの強風が裏磐梯側から吹き抜けていた。今の時期に沼ノ平で開花しているのはマルバシモツケ、コメツツジと外来種のコウリンタンポポくらい(実家の庭にも植えてあった。)。

ドクウツギも数多い。トリカブト、ドクゼリと並ぶ日本三大毒草の一つだそうだ。見た目は綺麗。

コウリンタンポポ
ドクウツギ


沼の近くにニッコウキスゲや菖蒲(アヤメか?)がほんの数株咲いていた。

猪苗代スキー場から登ってきたと思しき登山者が一人、弘法清水小屋方面に登っていくのが見えた。しっかりした装備をしているようであったが、こんな天候で景色も見えないのによく登る気になりますな。あちらさんも、あんなところにバカがいるわって感じでこちらをじっと見ていた。この日、ふくしまFMのアナウンサーが登頂したそうな。仕事柄休みの自由度が限られるとはいえ、恐れ入ります。

火口壁を吹き抜ける風の強さは写真撮影不可能レベル。岩の上で両肘を固定させてなんとか撮影。

裏磐梯側


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沼ノ平


下山中、水を飲もうと思ったらザックのファスナーが開いていてペットボトル2本が無くなっていた。誰か拾ってくれたかな。

山野・史跡探訪の備忘録