年月日: 2015年4月4日(土)
行程: 山麓出発(11:20)〜櫛ヶ峰山頂撤収(14:22)〜帰着(15:45)
この週末は両親が2泊3日の国内旅行で不在のため、飼い猫三匹と野良猫一匹の世話をする者がいない。青春18切符が2日分残っているため金はかからん。埼玉の自宅で惰眠を貪っているよりはましと思い、単身で再び田舎に戻った。
田舎で独りで猫達だけ相手していると、自分の老後の生活を想像してしまうな。昨年生まれた太郎はすっかりなついて可愛い盛りだ。
金曜夜の時点で土曜日は快晴の予報であった。気温が高く融雪が進み会津地方に雪崩注意報が出ているので、山肌が急峻な場所には近づけない。全層雪崩や尾根から滑落する可能性の無い方角から櫛ヶ峰に登ってみようと思った。
朝方はどんより。訪ねてきた叔父と茶飲み話をしているうちに空が明るくなってきた。9時過ぎには晴れ間が広がり、猪苗代より北は快晴である。櫛ヶ峰山頂の西側(沼の平に面した場所)には雪が残っていない。この時期の沼の平を見下ろしてみたいものだな。地形図も何も用意していないが特別危険な場所はないはず。試してみる価値はある。
実家から磐梯山が良く見える。とはいっても、さすがに川桁山のように歩いていくわけにはいかない。自転車に長靴とかんじきを積んでキコキコ。自転車に乗ったのは6年半振り。登りは勿論、平地でもきついわ。
最初からかんじき履いて雪の上を歩いて行った。締り具合は良くないが、適度に柔らかいのでかんじきでも斜面の登降が楽。踏み抜きにだけ気をつけていれば良い。
櫛ヶ峰に登山道は存在しないはずだが、カラマツ植林上限よりも高い場所で岩に赤ペンキの矢印をひとつ見た。浅い谷筋を渡って琵琶沢左岸尾根に乗り換えて山頂に接近。
登っていく間に次第に雲の領域が北に拡大。山頂到着時に青空がすっかり消えてしまっていたのは残念だが、清澄度が高くて山頂からの眺めは申し分無い。
夏場には縮小してしまう沼の平中央の沼がこんなきれいな色をしているとは知らなかった。この標高で氷結していないということは、沼の底も地熱が高いということか。沼の平は古い爆裂火口であり、現在も沼の北側にかすかに噴気が出ている場所が在る。
山腹は無風で快適であったが、遮る物が無い山頂では風に晒され、パン食べている間に手が悴んでしまった。長居せずに退散。全層雪崩が発生する怖れはなさそうであったので、琵琶沢左岸尾根まで戻らずにダケカンバの斜面を下った。
ダケカンバが倒れるように埋まっている。山頂直下では厳冬期に表層雪崩が発生すると思われる。
雪が消えたばかりの田んぼにシベリアへの長旅を控える白鳥達が群れていた。