奥武蔵ハイキングその25(寄居町で紅葉狩り、2018年11月)

年月日: 2018年11月24日(土)

武蔵浦和駅(05:28) 〜 寄居駅(07:07) 〜 玉淀発電所(07:58) 〜 荒川右岸の樋口線巡視路 〜 金尾(09:30) 〜葉原峠(11:03) 〜 名称不明の470m級ピーク(11:38) 〜 塞神峠(12:02 - 12:10) 〜 釜山神社(12:39) 〜 公園立ち寄り(13:20 - 13:40) 〜 中間平 〜 玉淀発電所(14:35) 〜 (15:20)寄居駅(15:27) 〜 武蔵浦和駅(16:51)

10月の連休後、階段を下るときに右膝裏の内側に痛みを感じる。いつも感じるのではなく、通退勤の途中で数百m歩いた後に生じる。歩くことはできるが走れない。10月に白石市市役所の近所で濡れた鉄板で勢いよく滑って膝をひねったのが原因なのかもしれない。この一か月間、負荷の大きな運動を控えて様子見していたが症状変わらず。鞄を持たずに左右のバランスよくカジュアルシューズで歩く分には痛みを感じないので、今年も奥武蔵に紅葉の見納めにでかけた。

既に狩猟が解禁されているので安全第一で候補地を選定。荒川右岸の玉淀発電所から金尾の間に、人家も車道も存在せず周りから孤絶した谷が存在する。送電線(樋口線)が記載されているので、何本も記されている破線路のうち少なくともいずれかは送電線鉄塔の巡視路であろう。広葉樹マークの記載もあるので、もしかしたらダム湖畔で紅葉が期待できるかもしれない。よって、寄居駅からテクテク歩いてこの未知のゾーンを最初の訪問地とする。

せっかく寄居に行くのなら今年も釜伏峠のイロハモミジの様子を見てみたい。金尾から釜伏川(風布川)沿いの道は歩いたことがあるので別のルートを検討。505mピーク(大神部山)の東側にある470m級ピークの形が気になる。岩場でもあるのだろうか。この眼で確かめてみたい。金尾から未舗装林道を辿って小林山経由で南下し、葉原峠から車道を歩いて未知のピークに立ち寄り、再び寄居・皆野境界尾根に復帰して釜伏峠に向かうことにする。下山のルートは足の状態と相談して決める。

寄居駅最寄りのファミリーマートで食料調達してから玉淀発電所へ向かった。玉淀発電所は一見行き止まりの様であるが、細い通路を辿って発電所施設をぐるりと周って堤頂に至る。堤頂も通り抜け可能で、堤頂の上流側、下流側ともに眺め良し。下流側の写真を撮るのは午後の方が向いていると思う。

玉淀発電所上流側    08:00
玉淀ダム堤頂


右岸に渡るとすぐに折原から風布に抜ける舗装車道に至る。車道を歩いて樋口線鉄塔の入口を通過して尾根を跨ぐ。尾根筋に中間平に抜ける破線路の入口があり、その反対側にも破線路が延びる。尾根の西側に少し下った場所から下りていく道を選択。この道は入口こそ地形図記載通りだが、谷の下流側には向かわず暗い谷底に降りた。沢には結晶片岩のケルンが積まれ、少々不気味。

       

歩道は谷の左岸沿いに徐々に高度を上げる。谷の下流側は広葉樹林であり、紅葉した樹木はないものの明るくて雰囲気良し。荒川を見下ろす場所に至るも、樹木で眺望は得られない。歩道はひとつ西隣の谷の奥に向けて下り、谷底右岸沿いの広めの道に出る。地形図上に記載はないが、遺棄車(ホンダの軽トラック)があるので上流側のどこかに接続点があるのだろう。

遺棄車
       

幅広の道の終点で左岸に渡り、細い踏み跡を辿る。谷の出口が近づくと傾斜がきつくなって踏み跡も怪しい状態となるが、そのまま進行すると現役の巡視道に出合った。

ちょろちょろとした水流が荒川に流れ込む岬まで行ってみた。期待していた眺めは得られなかったが、気になっていた場所を確認できたこと自体には満足。

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合流点から見た玉淀発電所


よく整備された巡視路を辿って金尾地区へ移動。集落を見下ろす巡視路の入口に地形図に記載の無い神社(山之三神)が在り、大きなサザンカの木がかわいいピンクの花を咲かせていた。この神社の謂れは書かれていないが、稲荷神社なのかな?

小さなこんこん様


小林みかん山に至る車道を登る。釜伏川左岸斜面の集落の畑や庭は柑橘類とキクの花で彩りがある。集落を抜けたところからの眺めがよろしい。

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金尾地区から見る寄居町    09:53


車道と別れて未舗装林道に入った。入口には11月15日からイノシシのくくり罠が設置されているので注意を促すお知らせ有り。極力道から逸れないように注意して進む。

この道が上方で長瀞CCに接続していることは2014年に確認済み。金尾まで現役の林道であろうと予想していたのだが、道上には長年に渡る枯れ枝が堆積しておりしばらく用いられた形跡がない。現在は長瀞CC経由で林道上部にアクセスしているらしい。

小林山東側で林道と別れて稜線直下の道を下り葉原峠到着。ここからしばらく寄居町側の車道を歩いて、本日第二の目的地に向かう。日当たりの良い緩斜面に「浦和一女 麗風会の森」、「浦高百年の森」があり、公園の如く整備されている。植栽されたものと思しきイロハモミジの紅葉が美しい。これ見ただけでも来た甲斐があったな。

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第二の目的地である470m級ピークの北側斜面は一面植林されている。逆光でよく斜面の様子を確認できぬまま近づいていくと、陽の当たらない山の基部にあたる場所でヘルメットを着用した2名の男性がなにやら準備中。邪魔しては悪いので挨拶して少し言葉を交わしただけでその場を素通り。その時は林業関係者なのかと思ったのだが、服装が帰りに見た玉淀発電所の作業員の服装に似ていた。でも近くに送電線鉄塔はない。いったい何をしていたのだろう。

470m級ピークの南側は北側と対照的にあかるい落葉広葉樹林である。車道から分かれて470m級ピークの中腹に向かう未舗装林道を辿ってみた。終点に電波の受信施設らしきものが在り、その先の斜面が伐採されている。伐採地の西端に杉の木の列が残されており、上部には祠が見える。山頂に上がって反対側を覗き込んでみたが、真っ暗な植林地でどうなっているのかよく判らなかった。南面は登谷山、釜伏山、荻根山が一望できる。

登谷山方面    11:38


車道から分岐する歩道を辿って寄居・皆野境界尾根に復帰し、塞神峠へ。ちょうど正午を迎えたので10分程度軽食休憩。

塞神峠
       

これまで奥武蔵を歩くときは眩しい日光の直射を避ける目的で北上することが多かった。本日は天気が好くて舗装路を南進すると日焼けしそう。

御荷鉾山と浅間山
釜伏山


階段を登って裏側から釜山神社に参拝。管理状態にはあるようだが、社務所や境内に寂れた感じが漂う。おみくじ販売機は今も機能するんだろうか。怖くて試さなかった。

快晴の下、釜伏峠の紅葉の盛期に訪れることができて満足だ。

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釜伏峠にて


今年の奥武蔵の紅葉はすばらしい。釜伏峠だけでなく、釜伏集落近くの雑木林然とした場所の雰囲気も良かった。

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釜伏集落近くの道路脇


さらに車道を下っていくと「公園入口」なる標示があった。奥を覗いてみると、時間的に陽の当たり加減が良くて紅葉が鮮やかだ。

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公園にて


さて、右膝の状態は問題ないようである。その一方、舗装路歩きで足裏に肉刺ができそうな気配がする。よって、舗装路歩きを短縮すべく、中間平から歩道を下って今朝方歩いた車道に近道する。歩道の案内は無いものの入口は明瞭であり、道も荒れていないが、最近歩いた人はいないようで蜘蛛の糸がからみつく。小枝をクルクル回しながら下っていくと、空身の男性が自分と同じ仕草をしながら登ってきた。まさかこの時間帯にこんな場所で人に遇うとはね。歩道入口に車が置いてあった。

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玉淀ダム堤頂から、末野大橋と折原橋    14:35


玉淀発電所の堤頂を渡って寄居駅へ。待つことなく15:27 発の小川町駅行きに乗れて、順調に帰着。

山野・史跡探訪の備忘録